巡回診療に参加して(三重大学6年さんから)

私は臨床実習の一環としてザンビアを訪れ、4月25日のルアノへの巡回診療に参加させていただきました。まず前日の24日に、コンテナに薬などを詰め込む作業を行い、25日は早朝に出発してルアノへ向かいました。ルアノへの道のりは遠く、しかも大半が舗装されていない凸凹の道でした。一番近いヘルスセンターへ寄って行きましたが、ルアノから車でも大変遠く、自力で受診することが困難であることがわかりました。ルアノへ近づくと道の脇で山元先生の診察を待つ患者もいました。山元先生はそういった患者の一人ひとりを診察し、その後巡回診療を行う建物に到着しました。巡回診療では、私は体重・体温・血圧の測定とカルテへの記入、薬の処方、マラリア検査、尿検査を手伝わせていただき、その後は予診と診察をさせていただきました。当日は非常に多くの患者が来ており、皆何時間も歩いて来ているとのことでした。彼らは私がカタコトのトンガ語で挨拶すると笑いながら挨拶してくれました。働くスタッフもまた遠くから来ており、活動を支えていました。スタッフの方々は患者の言葉を通訳してくれたり、普段どのように活動しているのかを教えてくれました。山元先生がいない時にも現地スタッフのみで活動していると聞きましたが、そうなるまでに現地スタッフの教育もきっと大変な仕事の一つだったのだろうと思いました。
活動に参加させていただく中で感じたのは、場所が変われば医療は大きく異なるということです。日本で実習をしていると日本の環境が標準のように感じてしまう時がありますが、日本とザンビアではよくある疾患も医療資源の状況も全く異なり、またザンビア国内であっても都市部と郊外では全く異なると感じました。医療資源が限られた中では、ほぼ問診と身体診察のみで診断、治療を行わなければならず、検査に頼らない診察の力が必要になるということも強く感じました。今回はルアノ地区への巡回診療に参加させていただきましたが、ルアノ以外にも同じように医療機関の無い状況の集落が多くあるのだと思います。ザンビアだけでなく、世界中で多くの人々が医療を受けられない状況の中で生活しているのだろうと改めて思いました。今後日本で働くとしても、このことを忘れずに医療を行なっていきたいと思いました。
山元先生が、「一番必要なのはしっかりとした臨床の力、経験であり、それに対して自信を持っているからこそ辛い状況の中でも活動を続けてこられた」とおっしゃっていたのが非常に印象深く、世界のどこで医療活動を行うにしても、まずは臨床医としてのしっかりとした力を身につけるよう言っていただきました。臨床医として自信を持って医療を行えるように、今後日本で実習や研修に励んでいきたいと思います。
最後に、私達を受け入れていただいた山元先生、スタッフの方々に感謝しています。この経験を医学生の時点でできたことは大変貴重でありがたいことだと思っています。本当にありがとうございました。 三重大学6年小嶋みどり

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