ニャンカンガ巡回診療 学生さんからの報告
巡回診療に同行して
Africa Village Project 玉井葉奈(愛媛大学1年)
今回、ザンビアの辺地医療を支援する会の巡回診療に同行させていただき、非常に多くのことを学び、感じることができました。その中でも特に強く印象に残ったこと2点を書きたいと思います。
1つ目はザンビア国内での医療アクセスの差についてです。私たちAfrica village Projectのメンバー5人が巡回診療に同行させていただいたニャンカンガは、首都から車で5時間ほどの場所にあり、診療所もなく医療従事者もおらず、本当に医療にアクセスができないという場所でした。私たちは首都の病院も見学させていただきましたが、首都などでは車もあって道路も整備されており、また医師もたくさんいいて、医療アクセスがこれほど違うのかと愕然としました。住む環境が違うだけで命を守るための医療を受ける受けられないという違いがあることはあってはならないことだと思いますが、ザンビアの経済的状況や医療従事者不足の問題など解決するには多くの問題があるのだろうと思います。しかし、山元先生が始められたこの巡回診療により、より多くの人の命がマラリアなどから守られるようになってとても感謝している、と村人のCommunity Health Workerから聞き、ORMZ様の活動の重要性を強く感じました。
二つ目は巡回診療の活動が全てザンビア人のみで行われているという点です。今回山元先生は日本に帰られている時期だったのもあり、ドライバーからクリニカルオフィサー、そして村人のボランティアまで全員ザンビア人でした。国際協力において目指すのは最終的に現地の人たちで自立して活動できるようになることだと思います。この巡回診療ではそれが実現されているということに大変感銘を受けました。こうなるまでにスタッフの教育や村人のボランィアの育成、物資の調達など多方面で多大なご尽力があったのだろうと思います。また、実際に活動しているスタッフやボランティア一人一人が村人の命を守ることに対して誇りを持って真摯に取り組んでいるという様子が大変印象に残りました。
今回残念ながら山元先生にはお会いすることができませんでしたが、いずれ是非お会いして、ザンビアの辺地医療にかける思いや今後の展望について伺いたいと強く思います。
今回見学にあたりお力添え頂きました、山元先生、芦田様、現地スタッフの方、ニャンカンガ地区の方、日本にいては経験することができない貴重な体験をさせていただきました。本当にありがとうございました。