現地活動報告 29年5月

みなさま いかがお過ごしでしょうか。日本はゴールデンウィークも終わり、すごしやすい穏やかな天候が続いていると思います。

こちらは、いいお天気が続いています。昨年の今頃は停電が多くたいへんでしたが、今年は停電もなく、いつでもプリンターで書類の印刷もでき、お湯も沸かすことができ、ありがたいです。断水はありませんが、水圧が低いことが多く、給湯器は使えず、貯めた水で行水をしています。

4月19日はニャンカンガでの巡回診療でした。まだぬかるんだ道路のため迂回路をとりました。新しい地域保健委員会の長が選出されたらしく、多くの地域ボランティアが出迎えてくれて、とてもうれしかったです。154名の患者を診察し、マラリア陽性は152名中37名(24%)。昨年の同時期の188名(65%)と比べて大きく減少していて、やはり大雨の影響かと考えました。皮膚疾患が25名と多かったです。近くの(車で約1時間)のヘルスポストから2人のスタッフが出向いて予防接種を実施していました。2つのトイレも途中まで出来上がっていましたが、セメントが足りないらしく、次回セメントとトタン屋根を届けることを約束しました。

4月26日はルアノでの巡回診療。患者数は68名と少なく、マラリア陽性は64名中14名(19%)。昨年の今頃は61名(52%)でしたので大きく減少しています。昨年11月のマラリア蚊の殺虫剤噴霧の効果もあるのでしょうが、やはり天候の影響も大きいと考えます。途中でスプリングコイルが折れて落下しましたが、特に車に大きな問題はありませんでした。シェレニ村の人々が村長の号令のもと草や木を伐り、新しい道路を開き、多くの岩や石ころを除き、道路状況が大きく改善していて、感謝の気持ちでいっぱいでした。宮崎の研修医1人、三重大、藤田保健衛生大の医学生4人が同行して、仕事を手伝っていただきました。ありがとうございました。ルアノの往復で、あちこちの道端に9名の患者が待ちかまえていて、9人中4人がマラリア陽性でした。

5月5日はサンダラでの巡回診療。またしても1台のランクルが泥にはまってしまいましたが、大事に至らず牽引で抜けることができました。患者数は164名。マラリア陽性は163名中83名(51%)と多く、兄弟ほとんどが陽性といった家族が見うけられました。サンダラはチサンバ郡のルアノに属しますが、境界に接するルアノ郡などの他の郡の患者も多くみられました。この辺りはこれまで診療を実施していたルアノの中心部から更に車で1時間以上かかる地区で、学校もなく、子供たちの多くは全く教育の機会がないとのことでした。巡回診療も12月から開始してまだ5回目です。できることから少しずつやっていきます。5月末に予定しているコミュニティヘルスワーカーの研修にこの地区から4人が参加します。彼らが少しずつ力をつけて、マラリアの患者をきちんとみていけるようにしたいと考えています。ルアノ郡の議員からルアノ郡でも巡回診療をとの手紙が届きましたが、現状ではとてもむずかしいです。

4月21日からJICA基金を使って、ルアノでマラリア蚊の殺虫剤噴霧を開始しました。サンダラ地区に着く前に1台のランクルの前輪が外れ、全く動けず、1台でサパニ地区の35戸の噴霧を済ませルサカに戻りました。動けなくなったランクルには3人を残し、野宿になりました。22日にもう1人の運転手が壊れたスリーブハウジングの替えをルサカでみつけルアノに向かいました。何とか修理できましたが、帰り道もう1台のリーフスプリングのUボルトがはずれ、またしても修理。徹夜で徐行しながらルサカに到着したのは23日の昼過ぎでした。車の修理を万全にして、4月27日から5月2日まで5泊6日で噴霧を実施しました。マットレスをヘルスセンターから借りる予定でしたが、借りることができず、6人の内4人は車中泊となりました。車も大きな問題はなく、217軒 376戸の噴霧を実施できました。マインガ地区のみ連絡が届いておらず、噴霧が実施できませんでした。そのため5月15日にマインガや道路状況が悪く行くことのできなかったサンダラの数軒を含め、再度実施の予定です。5月17日はニャンカンガの巡回診療、19日はニャンカンガでのはじめての噴霧と来週は忙しくなりそうです。車の調子が悪くならないことを切に願っています。

あれもこれもと気持ちだけがせいてしまい、報告書が遅れてしまいました。申し訳ありません。みんなで励まし合いながらがんばって仕事をしています。これからもみなさまからの支援をよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

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トイレ ルアノ地区