活動報告(1)2012.10.09「ザンビアに戻る」
■10月1日 ザンビアに戻る。
10月1日に、約3カ月ぶりにザンビアに戻りました。6月と比べて大分暑くなっていて、窓を開け放しても暑く、ハエが多くてこまっています。また、シロアリがクローゼットの中に巣くっていて、金庫の中まで入っていました。お札は食べられておらず、一安心でした。
私のいない3ヶ月の間、コーディネーター件運転手のアンドリューがきちんと仕事していて、カナカンタパに月1回、ルアノに月2回の巡回診療を継続していました。
ただ問題なのは、リテタ郡病院のスタッフが当日突然活動参加をキャンセルしてしまい、チペンビヘルスセンターのスタッフが突如借りだされたことが3回あったようです。そのため、患者の診察が十分できなかったようです。
リテタ郡病院は慢性的に準医師(クリニカルオフィサー)が不足していて、これまでも大分無理を言って巡回診療に参加していただいていたのですが、今後もむずかしいようならば、ルサカから準医師を探さなくてはいけません。また、助産師に関しては、リテタ郡病院に依頼せず、今後チペンビヘルスセンターから参加してもらうこととしました。
■10月3日 カナカンタパ巡回診療
3日にカナカンタパに巡回診療に出かけました。チペンビヘルスサンターから約50kmで、舗装はされていませんが、平坦な道で1時間弱で到着できます。この地区からヘルスセンターへの交通手段はミニバスはなく、徒歩か自転車です。
ルサカのNGOのヘルスセンターからの準医師のシンカラさん、チペンビヘルスセンターからの助産師ムワンザさん(男性)、HIV/AIDSコーディネーターシバンダさんと私の4人で診療、薬剤の配布などを行い、アンドリューは受付です。コミュニティボランティアが血圧・体温・体重測定、マラリア検査、私の通訳として働きます。
10時から15時過ぎまで、一息つくひまもなく、シンカラさんと私で138人の患者を診察し、助産師は19人の妊婦健診、16人の家族計画、140人の予防接種を実施しました。
30歳の女性が乳がんだと言って診察にみえました。1年以上前からしこりに気付き、何ヶ月か前には、カブエ州病院に1週間ほど入院したが、何の治療も受けなかったと。服をめくると、右のお乳が形もなく、潰瘍化し感染を起こしていました。他のスタッフと相談し、翌日すぐにルサカのUTH(University Teaching Hospital)のガンセンターに行くように説明しました。なぜこんなことになるのか、かわいそうでたまりませんでした。
以前はマラリア検査の陽性率が60%以上だったのですが、今回は42%、5歳未満の小児に関しては35%と減少してきており、マラリアネットの配布の効果かなと少し安心しました。しかし、結膜炎や赤痢疑い(血便があれば、赤痢疑いとして、nalidixic acidを処方します)が多く、きれいな水(クロリンsodiumhypochrorite solutionを加えた水)の使用を根気強く説明していかなくてはいけません。
診療・後片付けが終わって、コミュニティの皆さんの作って下さってシマ(トウモロコシの粉を練って作った就職)、トマトスープで煮込んだチキン、レイプという野菜をみんなでいただいて、帰路に着きました。
カナカンタパはルアノと違って、実にりっぱなヘルスセンターがPlanInternationalという国際NGOの支援で建設されています。しかし、郡保健局の対応のまずさだと思うのですが、勤務するスタッフが決まらず、我々の巡回診療以外には全く使われていません。1月には正式にオープンできるとのことで、それまでは月1回の巡回診療を続けようと考えています。
薬剤配布
待っている人々
体温・体重・血圧測定
診察