巡回診療同行報告2 (ロシナンテス 小川様)

同行日:2019/08/28@チサンバ郡ニャンカンガ
同行者:ロシナンテス Griffin Chikaile , Francis Erick Sakala , 神野、小川(記録)

当日の動き
09:10 巡回診療スタッフと合流@Chipembi RHC
10:05 Mwapla HP (DHOからの医薬品をドロップ)
10:20 Mwapla HP発
11:00 Nyankanga着     準備、診療開始
15:15 薬局を除いて片付け開始
15:30 診療・片付け終了、昼食
16:00 Nyankanga発
17:00 Mwapla HP(スタッフ下車、解散)

所感
1.僻地医療への貢献
 先ずは、巡回診療がこの地域の多くの住民にとって、唯一の医療へのアクセスになっていることを認識し、ご活動の貢献度の高さを改めて実感いたしました。また、ORMZの職員の方をはじめ、巡回診療スタッフ・ヘルスボランティアの皆様による診療、医薬品や機材管理、準備・片付けの迅速な対応などを拝見し、素人視点ではありますが、非常にレベルの高いチームであることに感銘を受けました。
2.巡回診療の場、リタイアした人材の活用
 今回訪問したニャンカンガの活動地は、普段住民がいない場所ですが、巡回診療では、100名前後の村人が受診のために集まっていました。この月一回の住民が集まる貴重な場は、将来的に衛生教育などを行う場として活用できるのではないかと考えます。
 加えて、巡回診療において活躍されているリタイヤしたクリニカルオフィサーやMidwifeの方々が、巡回診療のみならず、このような啓発活動においても活躍できる重要な存在であると感じました。
3.シビアケース、雨季への対応
 今回の巡回診療においては、幸い深刻なケースなどはなく、比較的症状の軽い咳や発熱などの患者さんのみでしたが、シビアケースが発生した際の対応について、症状により以下のいずれかの流れになると伺いました。
1)クリニカルオフィサーが紹介状を出し、リファラル先への交通手段と宿泊を手配、費用は患者負担。
2)ORMZスタッフがリファラル先へ搬送し、その後救急車で隣の郡の病院まで搬送。費用は患者負担。
 いずれの場合も、交通手段と宿泊の費用が賄えないために一段階上の診療を諦めざるを得ない方がいることが予想されます。
 また、雨季には道路の事情で巡回診療が行えない期間があり、次の診療を待っている間に患者さんの症状が悪化するケースがあることも伺い、インフラの未整備による医療アクセスの課題を改めて認識しました。
 上記をはじめ、過酷な僻地医療においての様々な課題に対し、山元先生をはじめORMZの方々がどのよう方針で活動されているかを次回の同行時に学ばせていただき、今後の私共の活動の参考にさせていただきたいと思います。以上        小川

感想文と写真ありがとうございました。
 感想文の中に患者紹介について言及されていましたが、急ぎ搬送しなくてはいけない症例は、できるだけプロジェクトの車でヘルスセンターへ、どうしても必要があれば郡病院まで搬送しています。また、交通費が準備できない症例、特に子供に関しては、プロジェクトから交通費として150Kを渡しています。
 雨季の巡回診療ができない時には、コミュニティヘルスワーカーCHWの仕事が継続できるように、必要な薬品をできるだけ近くまで搬送しています。
 まだまだ十分とは言えない活動ですが、現地スタッフ、CHW、ボランティアのがんばりには頭が下がります。今回はいろいろなコメントありがとうございました。みんなで検討し、より良い活動にしていきたいです。
 ありがとうございました。    山元香代子

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