巡回診療に参加して(三重大医学部6年生)

 5月23、24日の二日間、山元先生の活動に参加させていただいた。23日は24日のための荷物の準備を行った。コンテナに必要な薬や器具を詰め込む作業と、不足している物品の買い出しに同行した。24日は早朝からルサカを出発し、ルアノという地区でのモバイルクリニックに同行させていただいた。最初マラリアの検査をさせていただき、そのあと予診を取らせていただいた。
 マラリアの検査は比較的簡単な検査であるが、日本ではめったに行われないものだ。しかしザンビアでは、これにより多くの人が命を救われている。国や地域が異なれば医療の形も当然変わってくる。疾患が違うだけでなく使える資源や人材も異なるため、需要と供給のバランスが非常に大事だ。山元先生は限られた資源でなるべく多くの患者を救おうと努力しておられた。資金の管理やスタッフの教育、もちろん診察や治療に関しても手を抜くことなく活動されていた。そういった先生の熱意がスタッフの方々にも伝わり、みな誇りを持って活動しているように感じた。
 私たちがこれまで大学の実習で見てきたものとは全く異なった医療の姿を目の当たりにしたが、山元先生が大切にしておられる考え方はこれからどこで働くにしても大切になると思うので、忘れずに心に留めておきたい。
 最後に、山元先生はじめ多くのスタッフの方々に感謝を申し上げます。この活動で学び、感じたことを大切にし、今後も勉学に励んでいきたいと思います。
         三重大学医学部医学科6年 榊原康平

 私は5月23日、24日に山元先生のルアノ地区へのモバイルクリニックに参加させていただいた。
 23日、クリニックの前日準備をお手伝いした。何種類もの薬品や検査キットを詰めていく。すべて援助金や先生自身のポケットマネーで買っており無駄なものは一切ない、というお話を伺って、活動を維持する難しさを感じた。24日、朝早くに出発する。拠点へ向かう道中でも山元先生を待っている方が多くいた。広場に到着し診療を開始すると、あっという間に待っていた人々が長い列を作る。診療は約4時間に及んだが、倍以上時間がかかる方が多いとのこと。長時間かけ、機材が豊富とは言えない状況でハードな診療を何年間と行っている山元先生に、素晴らしいエネルギーと情熱を感じた。スタッフの方々も素晴らしい仕事をしており、各々が自分の仕事に誇りを持って取り組んでいるのが伝わってきた。
 最後になりましたが山元先生をはじめとするスタッフの皆様、この度の見学、実習では大変お世話になりました。ここでしかできない経験ができ、一生の宝物になりました。本当にありがとうございました。           三重大学医学部医学科6年 前田和輝

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