三重大学医学生がルアノ地区で研修をしました

山元香代子先生

先日はルアノ地区の回診にご同行させていただきありがとうございました。また、朝早くの出発に関し、運転手を手配、マラリアの薬の手配をしていただけたので全員が無事に日本に帰ることが出来ました。ありがとうございました。先日のルアノ地区の回診についての感想(レポート)が全員分揃いましたの送らさせていただきます。写真も送らせていただきます。山元先生に同行でき、かけがえの無い経験を得ることが出来ました。4人を代表して改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。

・岩田賢治

今回、山元先生のザンビアでの医療活動に同行させて頂きました。今回の目的地はルアノという場所で、TVの中でしかみたことのないような激しいオフロードを抜けた先にある、山奥の村です。そのような場所ですので、病気になったからといってすぐに医師に診てもらうことは大変難しい状況にあります。現地に到着したのは昼前頃で、到着した時には山元先生の診察を受けたい患者さんが長蛇の列を作っていました。この日の患者さんの総数はおよそ 150 人程であったように思います。これだけの数の患者さんを、山元先生とヘルスワーカーさんのお二人でご飯も食べず診察されていらっしゃいました。私達は乳児・幼児の体重測定や、マラリア検査の手伝い、紙カルテの整理などの仕事を手伝わせて頂きながら、先生の医療活動を見学させて頂きました。検査を手伝わせて頂く中で分かったのですが、患者さんの多くはマラリアで苦しまれていました。日本ではあり得ませんが、アフリカでは非常によくある病気なのだということを再認識させられましたし、住む環境で医療を受けられない患者さんがこんなにみえるのかということも同時に感じ、衝撃を受けました。それまでは書物で読む程度であまり実感が湧いていなかったのだと思います。実際にそういった患者さんに触れることで将来日本だけでなく国際的にも様々な医療に関わる問題を考えていく責任があるといまでは思います。村の方々は明るく気持ちがおおらかな方が多く、笑顔がとても印象に残っています。私からみれば大変な環境の中で毎日を送られているのだろうと思っていましたが、そういった気持ちの明るさはこれから自分が生きていく中でも本当に大切なことなのだと強く感じました。今回このような貴重な機会を頂けて本当に感謝の言葉もありません。この経験を生かし、将来一人の医療者として社会に貢献できるよう精進します。ありがとうございました。

・大津聡太

訪問診療に同行させていただきありがとうございました。

ルアノ地区での実習は、ザンビアでの臨床実習において、とても印象深いものとなりました。舗装されていないでこぼこ道を車で移動し、診療所も屋根がついている部屋がある、というくらいの劣悪な環境のなかでの医療は、日本での医療しか知らない自分にとってとても衝撃的でした。

朝から夕方まで、山元先生の診察を待つ人々の列は途切れることなく、先生はとても忙しそうに働いていらっしゃいました。村人1人1人のカルテをつくり、自分の私財を使って検査キットや薬などを購入し、医療を行っている先生は、医師としてとても尊敬できる姿でした。ルアノ地区での実習はとても実り多いものとなりました。ありがとうございました。

・平松拓

ルアノ地区での実習にご同行させていただきありがとうございました。

ルアノ地区の訪問診療をするにあたって越えなければいけない一番大きな壁は、そこへたどり着くまでの道でした。ランドクルーザーの力をフルに発揮しなければ乗り越えれないような劣悪な道を、車内で頭をぶつけながら長時間移動しなければいけないのでつくころには同行させていただいたほとんどのメンバー体力のほとんどが奪われているような状況でした。

ルアノに到着後は患者がどんどんと押し掛けてきて、診察の列が途切れることがない中、ほとんど休憩をせずに山元先生は診察をされていました。その姿はとてもかっこよく、憧れました。私たち学生も検査の手伝いをさせていただき、日本ではすることがないであろうマラリアの検査ができたことはいい経験でした。

また、ザンビアでの実習のほとんどがルサカでおこなっていたので、ザンビアの田舎の様子も見れたこともとてもいい経験になりました。清潔な飲み水すらなく、十分な医療もうけることが出来ていない、そんな地域を実際に見て体感できてよかったと思います。遊ぶものがなにもなく、ゴム手袋すらおもちゃにする子供たちも印象的でした。実際に経験することによってより親身に考えることが出来るようになったと思います。

貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。

image (1)syu image (2)syu image・横井寛之

今回はどうもありがとうございました。初めにルアノの診療所についたときテレビで拝見させていただいた診療所と同じで、自分もここに来たんだなーと感動しました。診療を始める前に腹ごしらえでいただいたバナナはとてもおいしかったです。僕らは最初にカルテと患者の番号を照らし合わせる作業を手伝ったのですが、カルテの順番がバラバラだったり、欠損していたりして大変でした。そのあと妊婦健診での体重計のはかり方が正しいかを見て、小児の体重を測る手伝いをしました。若い母親がとても多く、先生にも説明していただきましたが悲惨な現状があるのだと思いました。次にマラリアの検査をさせていただきましたが、その陽性率の高さに驚きました。エイズの陽性率が高いので緊張しましたが、こういった検査をさせていただく機会はもう二度とないと思い真剣にしました。ひと段落ついて外で現地の子供たちと遊びましたが、ビニール手袋でさえも遊び道具にしてしまう子供たちを見て、サッカーボールを持ってきてあげればよかったなと後悔しました。しかし、ほとんど遊び道具がない中でも楽しく触れ合うことができました。山元先生はその間に200人もの患者を診察されていて、本当にタフだなと思いました。集合写真の際は子供を抱えて来られて、そのお茶目さに僕たちも元気をもらいました。診療が終わった後にシマとチキンを出していただきましたが、僕のザンビア生活の中で一番おいしかったです。この実習でザンビアの地方での医療状況の悲惨さを知るとともにそれに立ち向かう山本先生を見て、改めて人を診ることの大切さと難しさを学びました。ぜひ後輩たちにもこの経験を積んでほしいです。日本のカップラーメンなどのお土産を持って行ったときに喜んでくださった先生の笑顔は最高でした。貴重な体験を本当にありがとうございました。